1950年代半ばから60年代、日本各地で巻き起こった「反芸術」の運動は、さまざまな集団によって
その活動が展開された。
近年それらの活動は再評価されるにとどまらず、
モダニズム以降の
collectivism(集団によるアート活動)として
世界のアート史の中で検証が進められている。
昨年アメリカのゲッティ美術館の展覧会で、
精神生理学研究所の活動も紹介された。
1969年に結成された同研究所は
「各地の研究所(参加者)が個々の位置で
規定された時空間において同時多発に行為あるいは無行為をもって参加する不可視的美術館」
(マニフェストとより)としての設立された。
参加者の行為の記録は‘データ’として
本部に郵送され、そこで当時出回ったばかりの
コピー機でコピーしてまとめられ、
参加者全員に送付された。
つまり、この美術館は参加者が互いに
直接コンタクトする「場」も、
鑑賞者や作品の存在を前提とした
「場」を持たない、ただ‘データ’のみが
時空間を集合・離散する美術館であった。
40年を経てデータ集
『精神生理学研究所』(復刻版)を発行し、
資料の展示をする。
ギャラリー檜 高木久仁子